「Chromebookを購入しようか検討している。SHARPでもChromebookを出しているらしいけど、買っても大丈夫なのだろうか?SHARPといえばAQUOSだけど、ChromebookもAQUOS?」
このように感じている人もいるでしょう。SHARPは冷蔵庫や電子レンジ、テレビ、ブルーレイディスクなどの家電製品から、スマートフォンなどの通信機器を製造・販売しているメーカーです。
SHARPでは「Dynabook」ブランドでChromebookを販売しています。しかし法人向けにしか販売していないので、購入には注意が必要です。公式オンラインストアなどもなく、購入には法人購入が必要です。
この記事では、Chromebookを扱っているSHARPについて紹介します。「SHARPがDynabook?」と疑問に感じている人は、ぜひ最後までお読みください。
SHARPとは
SHARPとは家電製品や通信機器を製造・販売しているメーカーです。元々は国内メーカーでしたが、2016年に台湾企業・鴻海(ホンハイ)精密工業に買収されました。
SHARPの由来は、1915年に発明した金属製の掘り出し鉛筆です。鉛筆を改良し「エバー・レディー・シャープ・ペンシル」と名付けたことがきっかけで”シャープ”となりました(参照:会社概要|会社情報:シャープ)
SHARPの企業情報を以下の表にまとめました。
メーカー名 | SHARP |
会社名 | シャープ株式会社 |
国 | 日本 |
設立 | 1935.5 |
本社所在地 | 大阪府堺市堺区匠町1番地 |
資本金 | 50億円 |
代表取締役名 | 呉 柏 勲 |
公式HP | https://corporate.jp.sharp/ |
SHARPの事業ラインナップ
SHARPは家電製品や通信機器を主力事業として展開しています。ほかにもモジュールやセンサなども製造しています。
- スマートライフ
- 冷蔵庫、過熱水蒸気オーブン、電子レンジ、小型調理機器、エアコン、洗濯機、掃除機、空気清浄機、扇風機、除湿機、加湿器、電気暖房機器、プラズマクラスターイオン発生機、理美容機器、電子辞書、電卓、電話機、ネットワーク制御ユニット、太陽電池、蓄電池等
- 8Kエコシステム
- テレビ、ブルーレイディスクレコーダー、オーディオ、デジタル複合機、インフォメーションディスプレイ、業務プロジェクター、POSシステム機器、FA機器、各種オプション・消耗品、オフィス関連ソリューション・サービス、各種ソフトウェア、マスク等
- ICT
- 携帯電話機、パソコン、タブレット端末、ルーター等
- ディスプレイデバイス
- ディスプレイモジュール、車載カメラ等
- エレクトロニックデバイス
- カメラモジュール、センサモジュール、近接センサ、埃センサ、ウエハファウンドリ、CMOS・CCDセンサ、半導体レーザー等
身近な製品としては冷蔵庫や電子レンジ、エアコン、洗濯機などの家電製品でしょう。テレビはSHARPを使っているご家庭もあるのではないでしょうか。
スマートフォンにおいてはSHARPブランドである『AQUOS』が代表的です。また「今日も、いい空気と。」をブランドコンセプトにしているプラズマクラスターも有名です。
空気清浄機やエアコンなどでプラズマクラスターを使っているご家庭もあるでしょう。SHARPは私たちの生活に直接かかわる家電製品を展開しています。
SHARPのシェア
SHARPは家電製品を広く展開していますが、パソコン事業にはこれまで参入していませんでした。そのためパソコンでは、シェアを獲得していません。
会社 | 2021年第1四半期の市場シェア | 2021年第1四半期の市場シェア | 2020年第1四半期の市場シェア | 2020年第1四半期の市場シェア |
Lenovo | 24,044台 | 19.7% | 14,440台 | 66.5% |
Apple | 22,061台 | 18.1% | 13,325台 | 65.6% |
HP | 19,255台 | 15.8% | 11,726台 | 64.2% |
DELL | 13,016台 | 10.7% | 10,511台 | 23.8% |
Samsung | 9,745台 | 8.0% | 5,403台 | 80.4% |
その他 | 122,117台 | 27.8% | 24,345台 | 53.1% |
Chromebookにおいても同様です。SHARPではChromebookを扱っていますが、個人向けではなく教育機関向けに展開していることからChromebookシェアは低い傾向です。
会社 | 2021年第1四半期の市場シェア | 021年第1四半期の市場シェア | 2020年第1四半期の市場シェア | 2020年第1四半期の市場シェア |
HP | 4,364台 | 36.4% | 595台 | 633.7% |
Lenovo | 3,108台 | 25.9% | 760台 | 308.8% |
Acer | 1,428台 | 11.9% | 514台 | 178.1% |
Samsung | 1,200台 | 10.0% | 51台 | 2233.0% |
DELL | 1,005台 | 8.4% | 503台 | 99.9% |
その他 | 11,979台 | 7.3% | 3,198台 | 12.8% |
SHARPは教育機関向けにパソコン事業を展開しているので、パソコンメーカーの認識は薄いかもしれません。
SHARPブランドのパソコン・種類
SHARPはスマートフォンやタブレットを製造・販売していますが、パソコンの展開はありませんでした。しかし現在はDynabookを販売しています。
SHARPは2018年にPC事業を担っていた「東芝クライアントソリューション」の株式を取得したためです。それにより東芝の手がけるパソコンブランドDynabookを取得しています。
ブランド名 | 読み方 | 特長 |
Dynabook | ダイナブック | GIGAスクール構想の標準仕様適合モデル 「防滴設計」「耐衝撃設計」で日常生活のアクシデントに対応 LTE対応でWi-Fiのない環境でも利用可能 |
Dynabook
Dynabook(ダイナブック)とは、東芝が手がけていたパソコンブランドです。2018年にSHARPが「東芝クライアントソリューション」の株式を取得し、DynaBookはSHARPブランドとなりました。
Dynabookは、おもに3つのシリーズで製品展開されています。
- ノートパソコン
- モバイルノートパソコン
- 5in1/2in1モバイルノートパソコン
スタンダードモデル、持ち運びやすいモデル、高性能モデルと選択肢が豊富に用意されています。そんななか、ChromebookもDynaBookとして展開されています。Dynabook Chromebookの特徴は以下の4つです。
- GIGAスクール構想の標準仕様適合モデル
- 防滴設計
- 耐衝撃設計
- LTE対応
Dynabook Chromebookは教育機関向けに設計されており、GIGAスクール構想の標準仕様適合モデルとなっています。GIGAスクール構想とは、1人1台の端末とネットワーク環境を整備することで、公正な教育環境を実現するための仕組みです。
1人1台端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することで、特別な支援を必要とする子供を含め、多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、公正に個別最適化され、資質・能力が一層確実に育成できる教育環境を実現する
GIGA スクール 構想の実現へ
教育機関向けということで、小学生などの小さいお子様の利用を想定しています。お子様が使うということは、パソコンが落下してしまったり、水に濡らしてしまう可能性があるということ。
そうした場合にも対応できるよう「防滴設計」「耐衝撃設計」になっています。またご家庭によってはWi-Fi環境がない場合もあるため、LTE対応モデルも用意されています。
アンテナ性能を向上させ、校内や屋外でも通信しやすい設計で、ご家庭のリモート学習に最適です。
SHARPの口コミ・評判
SHARPには、どのような口コミ・評判が集まっているのでしょうか? DELLを選ぶ前に、実際の評価を知りたいですよね。
- 良い口コミ・評判
- 悪い口コミ・評判
SHARPについて、どちらの口コミ・評判も見ていきましょう。
良い口コミ・評判
やはり日本メーカーだと安心できますよね。修理対応など万が一の対応は日本メーカーのほうが安心感があります。
引用:daynabook T45を使っています。ヒンジに不具合があり、画面が映らなくなりましたが、無償で修理してくれました。daynabookのヒンジの弱さはよく知られているようで、先方も認識していたのではないかと思われます。それ以外にも何度かサポートに問い合わせたことがありますが、対応が速く丁寧に回答してくれました。PCそのものについては、今(2020年2月)のところヒンジ以外に不具合はありません。ただ、これは他社製品にも言えることですが、昨今のノートパソコンは「薄型」とか「スタイリッシュ」を意識し過ぎて、筐体の貧弱なものばかりで頼りない。
みん評
ヒンジの不具合は他メーカーでもよく聞きます!「軽くて薄い」のが売りになっているパソコンほどヒンジが故障しやすいイメージです。しかし修理対応がよかったのか、大きな悩みにならなくてよかったです。
キーボードのBACK SPACEが小さい点以外は特に困った点なし。
スピーカーがONKYO製なので、CDプレイヤーとしても問題ない。
何といっても安心の日本メーカー。
みん評
バックスペースが使いにくいと感じる人もいるでしょう。しかしそれ以上に日本メーカーである安心感のほうがメリットが大きいようですね!
悪い口コミ・評判
パソコンも精密機器ですので当たり外れがあるのですね。機種の違いなのか、使い方の相性が悪かったのか。私も相性の悪いパソコンに当たったことがあるので、気持ちはよく分かります…。
とにかく遅い。復元しようとしたが、5時間たってもループしてどうしようもない。初期化もできない。叩き壊したくなるPCだわ。
みん評
なにが原因で遅いのか分かりませんが、修理レベルの話かも知れませんね。こんなときのためのサポートなので、似たような事態になったらサポートセンターに連絡しましょう!
購入4年後の、dynabookT75のメモリー交換のため、メモリー収納部分の裏蓋を外し、その裏蓋を紛失したため、蓋だけ欲しい旨伝えると、修理対応になり、料金は22000円とのこと。つまり、蓋だけの購はさせませんとのことです。こんなことありえますか?一枚の裏蓋も販売対応しないこの会社、ユーザーに対する基本的な姿勢が欠落しています。購入後ずっと不調続きで、リカバリーを迫られ、購入したことへの後悔をする日々でしたが、今回、この件で良く理解できました。dynabookは、ユーザーを大切にしません。製品自体への信頼を無くしただけでなく、この会社の不信のみが残りました。
みん評
製品化していない蓋だけを販売できないのは仕方のないことだと思います。私もメーカー勤務なので分かりますが、一部の部品だけお渡しするのって実は難しいんですよね…。生産ラインから抜かなきゃいけないので…。
SHARPの保証・サポート体制
SHARPlのChromebookを選んだとき、保証やサポート体制がどうなっているのか気になるでしょう。
- 保証サービス
- サポート
それぞれの体制がどうなっているのか、見ていきましょう
保証サービス
SHARPの保証は1年です。一般的なメーカーと同等の保証が用意されています。1年間の保証で不安な場合は、有償で保証期間や保証内容をアップグレードできます。
延長保証パック | 契約期間中のメーカー保証内の修理が追加料金無しでできるパック |
安心補償パック | 契約期間中、自然故障、破損、水濡れ全損の修理が追加料金無しで できるパック |
延長保証パックはメーカー保証期間を延長するサービスです。メーカー保証内であれば、制限なく補償を受けられます。
安心補償パックはメーカー保証に加え、破損故障、水濡れ全損故障まであらゆる故障を補償してくれます。しかし物損故障の補償を受けられるのは、年間2回までが上限です。
メーカー保証と同じく、無制限だと思い込まないように注意しましょう。自然故障については制限なく補償が受けられます。
サポート
SHARPのサポート体制は、製品のサポート情報からの問い合わせが基本です。修理はWebと電話受付があり、使いやすい方法でDynabook Chromebook C1 修理のお手続きについてからお問い合わせください。
操作などの困りごとは「よくある質問」から困りごとを検索する方法や電話によるサポートがあります。たとえばDynabook Chromebook C1 FAQ一覧の「よくある質問」ではカテゴリが細かくわけられています。
- 基本操作
- ディスプレイ
- カメラ
- タッチパッド
- ファイル管理
- アプリ
- 文字入力
- 設定
- セキュリティ
- データ通信
- 充電
- その他
上記の中から困っている内容に近いものを選び、解決方法を探します。FAQの内容が細かいため、ほとんどのことは「よくある質問」で解決できるでしょう。
SHARP Chromebookの選び方
現状、個人でSHARP製Chromebookを買う方法はありません。Softbankから購入できますが、法人限定となっています。
Dynabook Chromebookは教育機関向けに展開しているため、個人購入が難しくなっているのです。Amazonや楽天で購入可能かもしれませんが、2022年11月時点では出品は確認できませんでした。
シャープ以外のChromebookは個人購入できます。Chromebookの選び方については、別記事で詳しく解説していますので、そちらをご覧ください
Chromebookメーカー『SHARP』のまとめ
今回はChromebookを扱っているSHARPについて紹介しました。
SHARPは家電製品や通信機器を製造・販売しているメーカーです。冷蔵庫や電子レンジ、エアコン、洗濯機といった家電製品など、身近な製品を多く販売しています。
なかでも有名なのは「今日も、いい空気と。」をブランドコンセプトにしているプラズマクラスターでしょう。
そんなSHARPでは教育機関向けにパソコンブランド『Dynabook』を展開しています。しかし教育機関向けのため個人購入は難しく、Chromebook購入の選択肢にはなりづらいのです。
SHARPを使いたい気持ちのある人には残念でしょうが、ほかにもChromebookメーカーはありますので、他のメーカーも見てみましょう。
Chromebookのメーカーについては、別記事で詳しく紹介しています。よろしければ、そちらを読んでみてください。