- これまでWindowsを使っていたがChromebookの購入を検討している
- 表計算をしたいのだけどExcelは使えるのだろうか?
- 家計簿や管理表を作るのにできればExcelを使いたい
新しいパソコンのおもな用途がExcelを使った表計算なら、ChromebookでExcelが使えるのか気になるところでしょう。結論、ChromebookでExcelは使えません。Excelはパソコン本体にインストールするタイプのソフトで、Chromebookではインストール自体が難しいためです。
しかしExcelが使えなくてもGoogleスプレッドシートは利用できるため、Excelでおこなうような表計算はChromebookでもできます。この記事ではChromebookでExcelが使えない理由と、Excelの代わりとなるGoogleスプレッドシートについて紹介します。
新しいパソコンで表計算したいと考えている人、もしくはChromebookを持っていて表計算したい人はぜひ参考にしてください。
ChromebookでExcelは使えない
ExcelはMicrosoftが提供している表計算ソフトです。パソコン本体にExcelをインストールして使います。そんなExcelですが、Chromebookでは使えません。
ChromebookはインターネットブラウザであるGoogle Chromeを使うことに特化したパソコンです。専用ソフトをインストールして使うことはないと考えたほうがよいでしょう。
仮にインストールできたとしてもExcelはWindowsやMacで動作するように設計されています。そのため起動すらしない可能性が高いのです。ChromebookではインストールするExcelのようなソフトは動作対象外です。
Chromebookで表計算するなら『Googleスプレッドシート』
Excelを使いたいならWindowsかMacにしたほうがいいのか
そう思われた人もいるでしょう。たしかにExcelは使えません。しかしExcelに代わる表計算ツール『Googleスプレッドシート』がChromebookで使えます。Googleスプレッドシートとは、Googleが無償提供している表計算ツールです。
- 表の作成
- 棒グラフ、円グラフなどの作成
- 基本的な関数
Excelでおこなうような操作はGoogleスプレッドシートでも可能です。注意点としては、Excelと同じマクロが使えない点です。Googleスプレッドシートでもマクロは組めますが、プログラミング言語が異なります。
Excel | VBA |
Googleスプレッドシート | Google Apps Scrip |
マクロが組まれているExcelをGoogleスプレッドシートでも使いたい場合、新しくマクロを組み直す必要があります。
Googleスプレッドシート6つの特徴
Chromebookで表計算ツールを使うならGoogleスプレッドシートがおすすめです。しかしGoogleスプレッドシートを初めて知ったという人もいるでしょう。
繰り返しになりますが、GoogleスプレッドシートとはGoogleが無償提供している表計算ツールです。次のような特徴があります。
- 誰でも無料で使える
- 共有して複数人で使える
- 自動保存される
- スマートフォンからでも同じファイルが利用できる
- オフラインでも閲覧・編集できる
- 基本的な関数がGoogleスプレッドシートでも使える
誰でも無料で使える
GoogleスプレッドシートはGoogleアカウントさえあれば、誰でも無料で使えます。Chromebookを使うにはGoogleアカウントが必要なため、Chromebookを買えば必然的に利用できると思って問題ありません。
Chromebookには、Googleスプレッドシートにアクセスするためのアプリが標準でインストールされています。Chromebookを起動した瞬間からすぐに利用できます。
共有して複数人で使える
Googleスプレッドシートはあなた1人ではなく、複数人で共有して使えます。作成されたGoogleスプレッドシートにはURLが付与されます。URLを共有したい相手に知らせれば、同じファイルにアクセス可能です。
とはいえGoogleスプレッドシートに誰でもアクセスできるのは、不安に感じる人もいるでしょう。しかしアクセスに制限をかけられるため、安全性を高めた運用もできます。
- アクセス権のあるユーザーのみが閲覧可能
- 閲覧のみ可能
- 閲覧とコメントのみ可能
- 閲覧・コメント・編集まで可能
共有する人によって権限を細かく設定できます。数字入力やアンケート入力のような、複数人での作業が必要なときに共有機能は重宝しますので、覚えておくのをおすすめします。
自動保存される
Excelで作成したファイルは、保存ボタンを押して保存するのが一般的です。しかしGoogleスプレッドシートは自動保存されるため、保存忘れによるデータ消失が防げます。
- 保存忘れ
- 停電
- 故障
- フリーズ
- OSアップデート
Excelに限らず、ファイルやデータが消失してしまうのは上記のような要因でしょう。もし停電でパソコンの電源が落ちてしまっても、Googleスプレッドシートであれば最新の状態で自動保存されます。
データ消失リスクを限りなく減らせるので、この点においてはExcelよりもGoogleスプレッドシートのほうが優れています。
スマートフォンからでも同じファイルが利用できる
Googleスプレッドシートはスマートフォンからでも閲覧・編集が可能です。iPhone・Androidそれぞれにアプリがあり、外出先で作業するのに便利です。スマートフォンから次のような操作は問題なくおこなえます。
- 閲覧・編集
- 文字の検索
- 共有
スマートフォンからでも数字の入力作業などはできますが、画面が小さく、細かい操作は向いていません。スマートフォンではGoogleスプレッドシートの確認や簡単な入力のみにしておきましょう。
オフラインでも閲覧・編集できる
Chromebookはインターネット環境がないと使えないパソコンです。インターネットブラウザであるGoogle Chromeを利用することに特化しているパソコンだからです。GoogleスプレッドシートもWebサービスのため、基本はインターネット接続した状態で利用します。
「インターネット接続していないと、Googleスプレッドシートは使えないのでは?」と不安になる人もいるでしょう。しかしChrome拡張機能のGoogle オフライン ドキュメントを使えば、インターネット接続がなくてもGoogleドキュメントを操作できます。
オフライン状態で編集した内容は、インターネット接続されたときに更新されます。そのため感覚的には、常にGoogleスプレッドシートが使えている状態になっています。
基本的な関数がGoogleスプレッドシートでも使える
Excelでの表計算で関数を使う人が多いでしょう。関数を使いこなせれば、複雑で面倒な計算も一瞬でおわります。Googleスプレッドシートでも、次のような基本的な関数が使えます
- SUM
- IF
- VLOOKUP
- UNIQUE
- TRANSPOSE
関数ではありませんが、管理表などを作成するときに便利な機能も備わっています。
- フィルター
- プルダウン
- チェックボックス
- ガントチャート
Googleスプレッドシートは、Excelで使われるような基本的な操作も可能です。
Googleスプレッドシートの使い方はExcelと変わらない
GoogleスプレッドシートはExcelに似たレイアウトで、Excelを使い慣れている人なら馴染みやすいでしょう。Excelとまったく同じではありませんが、表計算に必要な機能が揃っているため、家計簿などの簡単な計算なら問題なくできます。
当ブログでもGoogleスプレッドシートで表を作成しています。また個人的な家計簿管理もGoogleスプレッドシートです。そんなGoogleスプレッドシートは3ステップで新規作成できます。
Googleスプレッドシートの使い方については、別記事で詳しく解説しています。実際に使いたい人はそちらを参考にしてください。
Chromebookで表計算ソフト『Excel』を使う裏技3選
ChromebookではExcelが使えないと説明しました。しかし厳密には以下の方法でExcelを含めたMicrosoft OfficeがChromebookでも使えます。
- Chrome拡張機能
- Office Online
- LibreOffice
とはいえ筆者はこれらの方法を推奨していません。その理由は、ひと手間かかるので上級者向けだからです。パソコンに苦手意識があったり、そこまで難しいことをしたくなかったりする人には向いていない方法です。
「どうしてもMicrosoft Officeが使いたい」という人のみ、裏技でOfficeを使ってみてください。
Google Chromeの拡張機能でExcelを使う
『ドキュメント、スプレッドシート、スライドで Office ファイルを編集』というChrome拡張機能を利用すれば、ChromebookでもExcelが使えます。Chromebookでは標準でインストールされている場合が多く、準備せずとも使えます。
この拡張機能はWord、Excel、PowerPointファイルを表示・編集できるようにしてくれる拡張機能です。ファイル形式はそのまま編集でき、Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドに変換して表示・編集も可能です。
ただし、文字化けやレイアウトが崩れてしまうことも多いのです。日常的に使うにはストレスを感じるでしょう。
『Office Online』でExcelを使う
Officeソフトを本格的に使いたい場合は『Office Online』がおすすめです。Office Onlineとは、Microsoftが無償提供している公式サービスです。Officeをオンライン上で使えるようにし、以下のOffice365が使えます。
- Web用Word
- Web用Excel
- Web用PowerPoint
注意点としてはファイルの保存先がGoogleドライブではなく、Microsoftが提供しているOneDriveになる点です。
OneDriveとは、Microsoftが提供しているオンラインストレージサービスです。ChromebookではGoogleドライブの活用が前提ですが、Office Onlineを使うときは保存先が違うと覚えておきましょう。
LibreOfficeで無料Excelを使う
LibreOffice(リブレオフィス)という無料のOfficeアプリを活用すれば、Wordが使えます。LibreOfficeとは、有志で作られたオープンソフトウェアの無料アプリです。
LibreOfficeはChromebookだけではなく、WindowsやMacでも利用できます。広く認知されている無料アプリのため、LibreOfficeも選択肢にできるでしょう。しかし注意点が2つあります。
- Chromebookで利用する際は、LinuxというOSをインストールする
- 文書を保存するとき、保存形式をExcel 2007-365 (.xlsx)で保存する
事前準備や保存時にもひと手間かかるため上級者向けの方法といえます。紹介した裏技のなかでは、もっともおすすめしない方法です。
Chromebookの表計算はExcelの代わりに『Googleスプレッドシート』
今回はChromebookでExcelが使えない理由と、Excelの代わりとなるGoogleスプレッドシートについて紹介しました。
ChromebookでもExcelを使う裏技はあります。しかしひと手間かかるため、ChromebookではGoogleスプレッドシートを使うのがおすすめです。Excelとまったく同じではありませんが、表計算に必要な機能が揃っています。
Chromebookに最初から搭載されているので、Chromebookを手に入れた瞬間から使えます。もし仕事で使うのなら複数人で共有して編集できるので、業務効率的にもGoogleスプレッドシートのほうが便利です。
Excelじゃなければダメな人のほうが少ないはずです!
仕事でどうしてもExcel指定なら仕方ありませんが、ExcelでできることはGoogleスプレッドシートでもだいたいできます。Chromebookで表計算するのならGoogleスプレッドシートを使いましょう。Googleスプレッドシートの使い方を参考に、ぜひGoogleスプレッドシートを使いこなしてみてください。
Chromebookの購入を検討している人は、Chromebookの選び方を解説している記事がおすすめです。あなたにピッタリのChromebook選びの参考にしてください。